転職するときの理由は人それぞれです。代表的なもののとしては、現在勤めている会社の業績に不安がある、会社の体制に不満がある、人間関係に悩んでいる、給料を増やしたいなどがあります。その一方で、会社そのものへの不満などはあまりないけれど、今後、自分のスキルアップや成長を見据えてさまざまな経験を積んでいくために、全く違った業種で働いてみたいと考える人もいます。
長年働いてきた業種から離れて異業種で働く場合、これまでの知識や経験があまり役に立たないことから、不安で二の足を踏む人も多いです。しかし、このような思い切った決断をする人は、多くの企業で結構求められるもの。その決断力や自分を向上させていこうという意識の高さは、どのような業種であっても必ず役に立ちます。初めての業種で働く場合には、当然ながら知識や経験がほとんどなく、一から仕事を覚えていくことになりますが、向上心の強い人は新しいことを自分にどんどん取り込んでいく吸収力も高く、会社にとっての貴重な戦力となるまでの期間も短いのです。
なお、未経験の業界へ移る場合には、上で述べたような仕事やスキルアップに対する意識の高さはもちろんですが、社会人としての基礎的なスキルも身につけておくことが必要です。その中でも一番重要なのが、コミュニケーションスキルです。初めての業種では仕事を進めていくには、取引先、上司、同僚、部下など、自分の周囲にいるさまざまな人に教えを請い、また、手助けをしてもらう必要があります。さまざまな人とうまく協働していくためには、他人とのコミュニケーションスキルは必須です。特に初めて飛び込んだ業界では、コミュニケーションスキルが欠けていると、最初からかなり苦労することになります。